global bridge 貞松成さん|ユルツナ大学

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Q:介護と保育の併設で”交流スペース”を設けている事例がありますが、なかなか活用されないといいます。御社における運用面での工夫点はなんでしょうか?

 保育園の子どもたちと介護施設の利用者様のライフスタイルはとてもよく似ています。食事の時間、散歩の時間、寝る時間などほとんどが同じです。そういう生活で欠かせないものを一緒にやって、その中で交流を生み出していきます。これは運営面でもとても効率的なんです。例えば給食も同じ場所で作れますから、家賃も人材も食材も抑制が可能です。そして、その分だけサービスの質の向上に回すことができます。

 だから僕らはあえて”交流スペース”を持たないようにしています。交流するには”おじいちゃんおばあちゃんのところに行こう”とか、”子どもたちのところに行こうよ”というように互いが行き来できるようにしています。その結果、運営面や経費面、いろんなところにメリットが出てきます。考え方としては極端かもしれませんが”あっでもなくても良い”ということは”無いほうが良い”んです。僕らにとって”交流スペース”はそういう位置づけのものだったから設置しなかった。ただクリスマス会やお誕生日会などのイベント時に、保護者も合わせてかなりの人数が集まるときは考えなければならないですね。ただ、そういう場合は”交流スペース”ではとても足りないので、別のホールを借りるとかいろんな方法を検討します。

sada_04.JPG基本的におじいちゃんおばあちゃんは子どもが大好きです。一般的な僕らの年代だと持て余してしまうようなずっと泣いている子を、愛おしそうに見守っています。介護施設の前に子供用の庭を作ると、おじいちゃんおばあちゃんは子どもが遊んでいる様子を窓ガラス越しにずっと眺めています。こうした状況は僕の理想だったんです。またおじいちゃんおばあちゃんにとっては体を動かすいいきっかけにもなっているんですよ。こうして自然に交流が出来るように互いの生活スペースをうまく配置してあげることも大切かもしれません。

Q:震災に絡んで、貞松さんの事業における影響もしくは思いはありますか?

 事業家の視点からすると震災地域は特区にした方がいいのではと思っています。福祉業界はやはり規制の影響が大きい。そして国の財源に頼りすぎた事業内容や不透明な閉じた取引もあるように思います。これからは人口が減り1人が1人を支える時代になってくる。そういう状況下で僕らは国際競争をしていかなくてはならない。これからはもっとフェアな世界で良いものを残していけるようにする必要があります。そうしていくためにはどこかで一新しないといけない。語弊を恐れずに言わせて頂くなら、今回の震災をひとつの転機と捉えて、フラットな福祉の在り方を模索していくべきと思います。

sada_09.jpg 今後、福祉は民間でやっていけるようにしていかないといけない。自立していける仕組みを法人としても個人としても作っていかないといけない。そうしないと1人倒れたらもう1人が倒れるという社会になってしまいます。そして、今、日本がそれを出来なかったら、おそらく世界で出来るところはどこにもない。日本人は優秀できめ細かく物事を進められるなど多くの可能性を持っています。いち早く、民間を中心としたフェアな環境を構築して、中国などにもそのノウハウを提供しながら国際的な競争力を構築していく必要があると思っています。

Q:最後に貞松さんの理想の暮らし方を教えてください。

 実は今まで暮らし方とか家とか全然興味がなかったんです。ずっと県営アパートだったからかもしれませんが、先日九州に保育園や介護施設を作る時、建築会社の方とお話ししたんですね。その方は年間30〜40戸の設計を担当されているそうで、とても魅力的に“家”について語るんですよ。僕が家についてイメージしていたのは、いわゆる建売住宅なんです。その広告で”1,000万円で買える”とか言われても、あまりピンと来なかった。でも先程の建築会社の方の“思い”が入っている家の構想を具体的な絵やイラストで見せられると「家って、なんて夢があるんだろう」って思ってしまって(笑)そこで初めて“暮らしっていいな”って思いましたね。あと理想の暮らし方となると、静かな土地で庭があって自給自足できるところ、仙人みたいな暮らしがいいかもしれませんね(笑)

本日はどうもありがとうございました。

かんかん森のダイニングルームの写真です。

 おじいちゃんおばあちゃんと子どもたちが一緒に過ごすのをみて”これが理想だ”とおしゃった貞松さん。人に対する純真で優しい思いを感じます。そしてそれを事業として全国に拡げていらっしゃる。夢の実現を具体的な事業に転化されている姿に大変感銘を受けました。そして福祉業界全体に対する問題意識の高さと本質を突く洞察力は多くの気づきを導いてくれました。これからの福祉をどう構築していくのかは、私たちの暮らしにも関わってくる大きな問題です。改めて互いに支えあう社会について思いを巡らすとてもいい機会となりました。貞松さん、ありがとうございました。

貞松 成
株式会社global bridge 代表取締役
株式会社Dreamers 取締役
株式会社Caihome 取締役
NPO法人HERO 理事
一般社団法人茶話介護研究所 理事
一般社団法人日本介護ベンチャー協会 理事
株式会社ピーアンドシー・ナレッジ 取締役

保育と介護の会社を立ち上げるための勉強として2年間外食産業企業に勤めた後、2007年 株式会社globalbridgeを設立。保育園と介護施設を全国している(引用元:夢に向かって成長し続ける社長【貞松成】http://profile.ameba.jp/gb-joe/)

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